就職、転職、キャリアアップなどに活かせる、プログラミングのスキル。プログラミング学習のハードルは決して高いものではなく、無料で利用できるプログラミング学習サイトや学習アプリも豊富にそろっています。一方、学習手段が豊富にあり過ぎるため、どれを利用したらよいかわからないという悩みも見られます。こちらではおすすめのプログラミング学習サイト・学習アプリ、さらに無料で通学できるプログラミングスクールを紹介します。
無料でプログラミングを学習できるサイトの選び方

プログラミングを無料で学習できるサイトもあり、現在ではプログラミングを学ぶコストは低くなってきています。以下、3つのコツに従ってご自身に合うプログラミングの学習サイトを選んでいきましょう。
<プログラミングの学習サイトを選ぶコツ>
- 「学べるプログラミング言語」の範囲を確認する
- 学びやすさに直結する「学習方法」を確認する
- 自身のレベル・スキルなどに応じた「難易度」を確認する
目的に応じたプログラミング言語が学べる
プログラミングを効率的に学習するには、まず目的を明確にすることが重要です。目的の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- スマートフォンアプリの開発
- Webサービスの制作
- ゲーム制作
- 就職・転職活動のための勉強
プログラミング学習の目的が明確になると、学ぶべきプログラミング言語の種類も決まります。プログラミング言語は非常に種類が多く、それぞれ習得の難易度も異なります。例えば、PHPやJavascriptは難易度が低めであるため、初心者の方にはもってこいかもしれません。学ぶべきプログラミング言語で迷わないためにも、そして最適なプログラミング学習サイトを見つけるためにも、「プログラミング学習の目的」を明確にしておきましょう。
また、プログラミング言語は、使用用途ごとに大きく6つに分けることができます。それぞれの用途に応じたプログラミング言語は以下の通りです。
- Webサイトを作成したい方におすすめ「HTMLやCSS」
- 動的なwebページを作ることができる「JavaScript」
- Web系の業界に就職・転職したい方が最初に学ぶのに最適な「PHP」
- Androidアプリを作成したい方は「Java」
- iPhoneアプリを作成したい方は「Swift」
- 機械学習・人工知能の分野に携わりたい方には「Python」
自分のスタイルに合わせた学習方法
プログラミング学習においては、学ぶ目的を明確にすることに加えて、自分のやりやすい方法で学ぶことが大切です。これは、スムーズな学習と理解を助けるとともに、モチベーションのキープにもつながります。学習の挫折防止のためにも重要なポイントです。なお、無料のプログラミング学習サイトには、主に以下の3つの学習方法があります。
動画で学ぶサイト
<メリット>
サイトに掲載された動画を見てプログラミングが学べます。マンツーマンで講義を受けているような感覚で学習できることがメリットです。また、スマートフォンから動画を閲覧できる形式であれば、通学・通勤中の時間を有効活用することもできます。
<デメリット>
質問ができないため、不明点をその場で解消できないことがデメリットとして挙げられます。また、動画学習では、動画を見ただけで満足してしまうことが多々あります。閲覧を反復するフローを構築し、しっかりとした理解につなげるまでの自分なりの学習方法を身につけないと、意味がない勉強になってしまう可能性があります。
ゲーム感覚で学ぶサイト
<メリット>
クイズやゲーム形式でプログラミングの問題を解く学習方法です。楽しみながら学べる点が最大のポイントといえます。途中で飽きてしまうことが少ないため、継続した学習が期待できます。
<デメリット>
デメリットとしては、簡易的なものが多く、深い知識を学ぶことができないことがあげられます。ゲーム感覚でレベルが上がっていくことだけに満足してしまい、本質的な知識として身につかないことがあることも懸念点の1つです。
スライド形式で学ぶサイト
<メリット>
要点がまとめられたスライドを用い、少しずつプログラミングが学べます。ポイントを押さえた図と文章から、直感的に理解を得られることがメリットです。ゲーム感覚を取り入れたサイトも見られます。
<デメリット>
口頭での説明がないため、スライドの読解力が必要です。また、直感的な学習となるので、「理解したつもり」で留まってしまうことも少なくありません。1つひとつ理解を得ながら学習が進む「対面学習」と比較すると、知識を身につけるために注意すべき点がどうしても多くなってしまいます。
プログラミングを無料で学習できるおすすめサイト

現在、プログラミングを無料で学習できるサイトは数多く存在します。しかしながら、その中からどれを選んだら良いか分からないという方も少なくはありません。そこで、人気の無料プログラミング学習サイトを5つ厳選しました。
- 概要・特徴
- 対応言語
- おすすめの方
こちらの3項目から、それぞれのサイトのメリット・デメリットを紹介します。
ドットインストール
概要・特徴
ドットインストールは、日本最大規模の動画解説型プログラミング学習サイトです。 プログラミング学習用の3分解説動画が提供されており、公開されているレッスンは380、動画数は5000本以上にのぼります。
対応言語
- HTML
- CSS
- JavaScript
- jQuery
- Ruby
- Ruby on Rails
- PHP
- CakePHP
- Java
- Swift
- C言語
- WordPress
- Unity
こんな方におすすめ
空いている時間を上手に活用したい方
ドットインストールの動画は1本あたり3分。時間がない方でも、スキマ時間を上手に利用しながら学習できます。ただし、動画によっては前提知識がないと、初心者には理解しづらい内容もあります。
]たくさんの種類のプログラミング言語に触れたい方
ドットインストールで扱っているプログラミング言語は非常に充実しており、各言語を学ぶ入り口としても最適です。なお、中上級者向けのレッスンや、解説動画の文字起こしテキスト、ソースコードの閲覧など、すべてのサービスを利用するためには有料のプレミアムサービスへの登録が必要です。
Progate(学習サイト)
概要・特徴
Progateは、スライド形式のプログラミング学習サイトです。視覚的に理解しやすいイラストをメインとしたスライドが用意されていることが特徴で、また、ブラウザ上ですぐにコードを書けるため手間がかかりません。
対応言語
- HTML & CSS
- JavaScript
- Ruby
- Ruby on Rails
- PHP
こんな方におすすめ
プログラミングを学びたい超初心者の方
Progateは、プログラミングの知識がまったくない方でも、無理なく学べるように配慮されています。なお、実践・応用レッスンを受講するためには、プラス会員への有料登録が必要です。
過去にプログラミングを学んでいたけど難しくて挫折した方
Progateは、ゲーム感覚で段階的にプログラミングを学習できます。難易度も低く抑えられているため、以前プログラミング学習に挫折した方でも無理なく続けることが可能です。
Scratch(スクラッチ)
概要・特徴
Scratch(スクラッチ)は、米国マサチューセッツ工科大学のメディアラボで開発されたビジュアルプログラミング言語の学習環境です。完全無料で150以上の国と地域で利用されています。Scratchは難しい構文や言語を覚えなくても、プログラミングの命令が書かれた「ブロック」を組み合わせることで視覚的にプログラムを組み立てられることが特徴です(ビジュアルプログラミング形式)。小学校高学年~中学校向けとされており、プログラミング初心者でも直感的にプログラミングそのもののイメージをつかめます。
対応言語
- ビジュアルプログラミング言語・Scratch(スクラッチ)
こんな方におすすめ
プログラミング学習に苦手意識やハードルを感じている方
Scratchは8〜16歳向けにデザインされており、 プログラミングに興味がある子どもでも無理なく学ぶことができます。そのため、プログラミング学習に抵抗感や難しいイメージを抱いている方にはおすすめです。
楽しくプログラミングを学びたい方
Scratchでは可愛いキャラクターを使ってアニメーションやゲームを作ることができ、さらにオンラインで共有することも可能。このようにプログラミングのイメージを楽しくつかむことができますが、仕事や転職のスキルを身につけるには、あらためて各プログラミング言語を学ぶ必要があります。
Paiza
概要・特徴
Paizaは、プログラミング実行環境が用意された動画解説型の学習サイトです。様々なプログラミング言語の解説動画と共に、それぞれの言語をブラウザ上で実行できる環境が整っているほか、数々の練習問題やゲームが用意されている点も特徴です。
対応言語
- Ruby
- Ruby on Rails
- PHP
- Python
- Java
- JavaScript
- C#
- HTML/CSS
こんな方におすすめ
プログラミングスキルを向上させたい方
Paizaでは、不明点をエンジニアに質問し、アドバイスをもらうことができます。ただし一部講座の受講やサービスの利用には有料プランへの登録が必要です。
ITエンジニアとして就職・転職を考えている方
Paizaでは、用意された問題を解くことでランクがアップし、書類選考なしで企業の面接やカジュアル面談に臨むサポートが可能となっています。
CODEPREP
概要・特徴
CODEPREPは、穴埋めドリル形式のプログラミング学習サイトです。また、ディスカッションボードという掲示板機能を利用して、ユーザー同士でわからないところを教え合いながら学ぶこともできます。入門編・基礎編・演習編ほか、様々な目的に応じたコースが用意されており、それぞれのコースでは、穴埋めドリルのように空欄を埋めていく学習方法を採用しています。
対応言語
- CSS
- HTML
- Javascript
- jQuery
- PHP
- Ruby
- Unity
こんな方におすすめ
段階を踏みながらプログラミングを学習したい方
CODEPREPでは、プログラミング言語や、目的・レベルに応じたコースが多数用意されています。初心者向けのコースもあり、段階的な学習が可能です。
プログラミング初心者の方
CODEPREPでは、あらかじめプログラミング実行環境が用意されているため、環境構築が不要です。また、ひとつのコースは10分程度から学べるようにハードルを下げて作られているため、プログラミング初心者の方でも無理なく学習を進められます。
プログラミングを無料で学習できるおすすめアプリ

タブレットやスマートフォンで利用できる、プログラミング学習アプリも登場しています。携帯端末上に学習環境が整うため、通勤通学など出先の空き時間を有効に活用できる点が大きなメリットといえるでしょう。こちらでは無料で利用できる3つのプログラミング学習アプリを紹介します。
- 概要・特徴
- 対応言語
- おすすめの方
こちらの3項目から、それぞれのアプリのメリット・デメリットを見ていきましょう。
Udemy
概要・特徴
Udemyは、世界最大級のオンライン動画学習プラットフォームです。専門知識を持つ一般の講師がアップしたノウハウ動画を見ながら学習します。Udemyのサイトには、100,000を超えるオンラインコース(動画)がアップされており、プログラミング学習動画も多数提供されているなかには、一部無料コースもあります。
対応言語
- Java
- Python
- Ruby on Rails
- JavaScript
- HTML・CSS
こんな方におすすめ
プログラミングだけでなく資格や語学も学びたい方
Udemyでは、プログラミングのほか、語学、資格、ビジネス、趣味など、幅広い分野の動画コンテンツが提供されています。プログラミング以外に学習したい分野がある場合にも適しています。
分からないところがあったら質問したい方
学習過程で分からない点が出てきた場合、講師やほかの受講生に質問することができます。 ちなみに動画はダウンロードも可能。ダウンロード後はオフラインでも視聴できます。 動画購入後30日以内なら返金も可能です。
Swift Playgrounds
概要・特徴
Swift Playgroundsは、iOS・macOS上でネイティブ アプリを作成するためのプログラミング言語「Swift」の学習アプリケーションです。ゲーム感覚でプログラミングを習得できるつくりとなっており、コーディングの知識なども一切いらないため、初めてプログラミングの学習をスタートさせる方でも無理なく学ぶことができます。なお、対応はiPadのみとなっています。
特徴
Swift Playgroundsは、ゲーム感覚でプログラミングを習得できます。コーディングの知識なども一切いらないため、初めてプログラミングの学習をスタートさせる方でも無理なく学ぶことができます。
対応言語
- Swift
こんな方におすすめ
ゲーム感覚でプログラミングを学びたい方
Swift Playgroundsでは、アプリケーション上でロボットやドローンなどのキャラクターを動かすゲームで遊びながらSwiftの基礎を学んでいきます。大人のみならず子どもにもおすすめです。
iOSやMacアプリを作りたい方
Swift Playgroundsは、iOSやMacアプリのためのプログラミング言語「Swift」の学習に特化しています。Swift以外の言語を学びたい場合には、別の学習手段が必要となります。
Progate(アプリ)
概要・特徴
Progateは、スライド形式のプログラミング学習サイト「Progate」のアプリ版です。イラストを中心としたスライド形式が採用されており、進捗状況に応じてレベルがアップ。ゲーム感覚で学習を進められます。
対応言語
- HTML & CSS
- JavaScript
- Ruby
- Python
- Java
こんな方におすすめ
携帯端末でもコードを書きたい方
文章を読んだり動画を視聴するだけのプログラミング学習アプリもありますが、Progateでは、実際にコードを書きながら学習を進められます。
プログラミングの基礎を無料で学びたい方
Progateでは、一部言語のレッスンが無料で提供されています。ただし、実践的なレッスンの受講などは、有料のプラスプランへの登録が必要です。
おすすめの無料プログラミングスクール

初心者でも効率的に、モチベーションを維持しながら学習を進められるプログラミングスクール。高額な学費がデメリットとされていますが、最近では提携企業との協力関係により学費が無料のプログラミングスクールも数多く開講されています。以下にて、3つの無料プログラミングスクールを紹介していきます。
- 概要・特徴
- 対応言語
- おすすめの方
こちらの3項目から、それぞれのスクールのメリット・デメリットを見ていきましょう。
GOODWORKS
概要・特徴
株式会社GOODWORKSでは、受講費用無料のプログラマースクールを開講しています。ただし、預り金として5万円~10万円が必須となります。プログラミング言語のひとつであるJavaの学習が可能となっており、経験豊富な講師陣による講座のほか、履歴書や職務経歴書の書き方、面接のレクチャーなども受けられます。また提携する1500社からのマッチングにより就職をサポートしています。
対応言語
- Java
こんな方におすすめ
上京してプログラマーを目指したい方
GOODWORKSでは、30歳未満の地方在住者を対象に、最長2ヶ月間エンジニアとしての職業訓練の場と無料住居を提供しています。上京してプログラマーを目指したい方に最適です。
無料の学校
概要・特徴
無料の学校は、ヒートウェーブ株式会社が開講するプログラミングスクールです。ネットワークとプログラミングについて、それぞれ3ヶ月(300時間)かけて学ぶことができます。
対応言語
- Java ほか
こんな方におすすめ
時間をかけてしっかり学びたい方
無料の学校では、祝日を除く月〜金曜日の9:00~17:00まで開講。およそ3ヶ月をかけ、ネットワークやプログラミングの知識を深めることができます。内容を広範囲にカバーしているため、時間をかけてしっかり学びたい方に向いたスクールといえるでしょう。
みんスク
概要
みんスクは、完全未経験者に向けた無料で学べるプログラミングスクールです。親切な学習カリキュラムと手厚いサポートにより、技術の習得はもちろん、転職成功までをサポートしてくれます。みんスクは、IT業界の転職に強いエージェントであるワークポートが運営しているため、質の良い転職サポートを受けることができます。開校時間は、10時~21時ですので、お仕事終わりに通うことも可能です。 開発エンジニアコース(1か月)と、インフラエンジニアコース(2週間)の2コースが用意されているほか、以下5つの手厚いサポートも、無料で受けることが可能です。
概要・特徴
- 通い放題
- 質問し放題
- 模擬面接受け放題
- 書類添削受け放題
- キャリア相談し放題
対応言語
- PHP
- Java
こんな方におすすめ
未経験者も安心!完全無料&自分のペースで学びたい方
オリジナルテキストが用意された授業は、未経験者でも理解しやすいと評判です。最短2週間でコースを終え、転職を目指すことができるほか、受講延長も最長で3か月まで可能となっているので、自分のペースで学習できます。状況に応じてサポート期間の延長も行っている為、自分のペースで学習することが可能です。 また、わからない点は講師に何度でも気軽に質問できるため、未経験者でも安心して受講できます。講師への質問は対面に限らず、ご自宅などからLINEでも可能。万全のサポート体制が整っています。
20代でIT分野に興味のある方
みんスクは、20代の方が受講対象となっています。IT分野への就職・転職に興味がある20代には大きなチャンスといえるでしょう。スクール利用には事前説明会への参加が必要です。興味がある方は説明会への参加から検討すると良いでしょう。
まとめ

プログラミングを無料で学習できるサイトやアプリは豊富に存在します。目的に応じてプログラミング言語を選び、そのプログラミング言語に対応しているサイト・アプリを選択しましょう。また、現在では一部のプログラミングスクールも無料で利用できます。充実の学習カリキュラムから転職サポートまで完全無料で利用できる「みんスク」などのスクールは、エンジニア未経験で転職・就職を検討している方に最適です。プログラミングスキルは一生の財産となります。プロのサポートを受けながら、キャリアアップへつなげましょう。
(*各プログラミングサイト、アプリ、プログラミングスクールの情報は、2019年4月末時点のものです)