今回は、プログラミング学習の中でも「独学での勉強方法」を詳しくご紹介します。「プログラミングの入門書」「学習サイト」「学習アプリ」「通信講座」の4つを、学習方法のメリット・デメリットほか、独学による挫折の心配がない「プログラミングスクール通学」についてもお伝えします。プログラミングの効率的な学習には、「適切な勉強方法」を知ることが不可欠ですのでさっそくチェックしていきましょう。
プログラミングを独学で勉強する方法

「プログラミングを勉強したい!」独学ならば、そう思い立った瞬間からすぐに勉強を始めることができます。なお、プログラミングを独学で勉強する方法には、以下の4つがあります。
- プログラミングの入門書を読む
- 学習サイトを利用する
- 学習アプリを利用する
- 通信講座を受ける
上記の勉強方法にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、ひとつずつ確認していきましょう。
プログラミングの入門書で勉強する
現在、プログラミング初心者向けの入門書は数多く発売されています。HTMLやCSS、Rubyなど比較的ハードルの低いプログラミング言語だけでなく、教育用のビジュアルプログラミング言語・Scratchなどを用いた入門書から、新書などではプログラミングのしくみや概念をやさしく解説している書籍もあります。
入門書で独学するメリット
情報の信頼性が高い
インターネットにもプログラミング入門のサイトやブログが存在しますが、個人が運営しているものの中にはまれに間違った情報が伝えられているケースもあると考えられます。もちろん書籍に間違いがないわけではありませんが、基本的には専門の編集者によって精査された内容であるため信頼できると言えます。
パソコンやネット環境が不要
書籍の入門書であれば、パソコンやネット環境、電源が要らないためこれらを気にせず外出先でも勉強に専念できます。
紙ならではの便利な使い方ができる
書籍の入門書では直接の書き込みやマーカーでの線引き、必要なページに付箋を貼り付けてブックマークしておくことなどが可能であるため、後で重要なポイントを拾い読みしやすいというメリットもあります。紙の利点を生かして、1冊に情報を集約させたいタイプの人にとっては使い勝手がよく感じられることがあります。
事前に中身が確認できる
本屋さんや図書館などに出向けば、気になる書籍の中身を事前に確認することができます。また、複数の書籍の目次の見比べや、可読性にかかわる文字サイズやイラストのニュアンス確認など、書籍であれば比較検討も容易です。
入門書で独学するデメリット
読むだけでは実践的な知識として身につかない
入門書によってプログラミングの知識がついても、これが就職や転職、キャリアアップに直接つながるという保証はありません。プログラミング関連の書籍は入門書であっても比較的高額なため、コストパフォーマンス(費用対効果)が高くない可能性があります。
分からない部分が解決できない
プログラミングにまったく接したことのない初心者の場合、入門書に書かれた内容も理解できないケースが少なくありません。そのような場合、結局新たな書籍を購入するなど自ら解決策を模索する必要があります。
持ち歩きに不便なケースも
紙の書籍は重くかさばるため、持ち歩きには必ずしも適さないことが多いです。
おすすめの入門書
『プログラミング入門講座』米田昌悟(SBクリエイティブ)
世界最先端の学習研究「世界最良の学習メソッド」が紹介されている、全国学校図書館協議会選定図書です。「プログラミングとは一体何か/何をしているのか」を、俯瞰的に把握したい方にぴったりな入門書と言えるでしょう。また、プログラミングの効果的な学び方について詳しく書かれている点も初心者には最適です。
『わかばちゃんと学ぶ Webサイト制作の基本〈HTML5・CSS3〉』湊川あい(シーアンドアール研究所)
Web制作において必須とも言えるHTML5・CSS3の基礎が学習できます。図解や漫画が掲載されているので楽しく学習できるでしょう。LinuxやWebフレームワークについては別の書籍が必要ですが、PHPを多少学べる点もポイントです。
『できるキッズ 子どもと学ぶ Scratch プログラミング入門』竹林暁、澤田千代子(インプレス)
無料の教育用プログラミング言語Scratchを使い、ブロック崩しやもぐらたたき、迷路などを作りながら手軽にプログラミングを体験できます。大人はもちろんのこと、子供と一緒に学びたい方にもうってつけの一冊と言えます。
学習サイトで勉強する

現在、ネット上には数多くのプログラミング学習サイトが存在します。書籍がなくてもネット上で教材が提示されるため、パソコン1台あればすぐに学習を始められる点が最大の強みと言えます。 有料のみならず無料のサービスも数多くあるため、いくつかのサイトを利用した上で最終的に利用する学習サイトを決定すると良いでしょう。
学習サイトで独学するメリット
実際にパソコンを使った演習ができる
書籍ではプログラミングのしくみや概念だけを解説しているものも多く、実際にプログラムを書く機会がありません。一方、学習サイトではパソコンを使った演習ができ、手を動かしながらプログラミングの実践的な習得が目指せます。
無料で利用できるケースも多い
プログラミング学習サイトには無料でトライアルできるものも多く、気に入ったらさらにサービスの充実した有料プランに移行できるものもあります。なお、有料プランも比較的リーズナブルな費用であることが多いです
続けやすい工夫がされている場合も
ログインポイントやミニゲーム、メールでの通知など、サイトによっては学習を続けやすい工夫がされている場合があります。
学習サイトで独学するデメリット
自宅でしか勉強できない場合も
安定したネット環境や性能の良いノートパソコンがない場合、学習できる場所が自宅に限られる可能性があります。
ベストな学習サイトを見つけるのが難しいケースも
数多くのプログラミング学習サイトの中で自分に合ったサイト、セキュリティ面でも安心なサイトを見つけるのに時間がかかる場合があります。
有料プランでないと使い勝手が悪い場合も
プログラミング学習サイトの多くが無料で利用開始できますが、結局有料プランに移行しないと実践的な勉強ができなかったり、質問サポートなど細やかなサービスを受けられなかったりするケースもあります。
おすすめの学習サイト
paiza動画ラーニング/ギノ株式会社
環境構築が不要ですぐにプログラミング学習を開始できます。HTML、CSS、PHP、JavaScriptなどをはじめ、C言語やPythonなど数多くの言語において動画学習コンテンツが用意されています。プログラミングの実力が確認できるテストや、ゲームがたくさん用意されている点も大きなポイントです。
Schoo/株式会社スクー
オンラインで放送される生放送のプログラミング、Webデザイン講座が受講できます。プログラミングのみならずスポーツやマネープラン、デザイン、マネジメント、起業・副業・キャリア、コーチングや記憶術など、ビジネス系の講座も充実していてビジネスパーソンに魅力的なコンテンツと言えます。
Progate/株式会社Progate
スライドを利用したプログラミング学習サイトです。HTML、CSS、JavaScript、Rubyなど、Webデザインやプログラミングに特化した学習が可能となっています。言語別のみならず、目的別で言語を選ぶこともできるため、目的がはっきりしている方にとっては使いやすいサイトのひとつと言えるでしょう。
学習アプリで勉強する

スマートフォンやタブレット向けに配信されているアプリの数は、現在膨大なものとなっています。中にはプログラミング学習ができるアプリも配信されており、その種類も充実してきました。「プログラミングの学習を始めたいけれどまだパソコンを持っていない」「まずは気軽にプログラミングについて知りたい」という方も始めやすい学習方法と考えられます。
学習アプリで独学するメリット
スキマ時間を活用して勉強できる
学習アプリはスマートフォンやタブレットなど、携帯デバイスでの使用が前提となっています。そのため通勤・通学のほか、ちょっとした隙間時間を活用した学習が可能です。現在腰を据えて勉強する時間がどうしても取れないという方は、まずアプリで学習をスタートさせてみるのも良いかもしれません。
すぐ購入/追加ができる
学習アプリなら欲しいと思った瞬間に購入が可能で、コンテンツの追加なども時と場所を選ばず行えます。
初期費用が最もかからない
パソコンを持っていないけれどプログラミングの学習を始めたいという方の場合、学習アプリでの勉強は最も初期費用がかからない方法のひとつと言えるでしょう。アプリの販売価格は無料〜数百円程度なので、書籍を購入するよりもリーズナブルなケースが多いとも考えられます。
学習アプリで独学するデメリット
高度な内容の勉強は難しい
学習アプリでの勉強は、スマホなどで手軽にできる反面パソコンを使わないため、実践的なコーディングなどができないケースが多いです。仮に高度な内容が勉強できても多くの場合有料となります。
アプリのサービスが停止/終了する可能性がある
プログラミングの学習アプリに限りませんが、アプリは急に配信停止となったり、サービスの提供が終了したりする可能性があります。有料であってもいつまでも手元に残る保証がなく、内容が変わらない保証もありません。
おすすめの学習アプリ
プログラミングゼミ/株式会社ディー・エヌ・エー
小学校低学年向けに作られた学習アプリです。子供の使用感を聞き、学校の先生の意見も反映されているためハードルが低く、プログラミングのしくみを無理なく学べる内容となっています。ブロックをつなげてキャラクターを動かすなど、ゲーム感覚で楽しく学べる点がポイントです。iOS/Androidの両方に対応しています。
ScratchJr/MITメディアラボ
世界を代表するアメリカの工科大学であるマサチューセッツ工科大学の研究機構が制作した学習アプリです。若年層向けに作られており、ビジュアルプログラミング言語で直感的にプログラムを組み立てて動かすことができます。オンラインで提供されているScratchよりもやさしいレベルに調整されている点が大きな特徴です。こちらもiOS/Androidの両方に対応しています。
Udemy/Udemy,Inc
アメリカの企業が提供するオンライン教育プラットフォームの日本語版です。世界中で2400万人が利用するサービスで、様々な分野の10万以上のオンラインコースが提供されています。プログラミング初心者向けの講座も豊富で、専門知識がある講師から教わることが可能です。なお、わからない点は講師や受講生に質問できます。iOS/Androidに対応しています。
通信講座で勉強する

インターネットが本格的に普及する以前から多くの方に親しまれてきた通信講座。昨今の需要増を受け、プログラミングの通信講座も登場しています。「eラーニング」とも呼ばれますが、サービス内容はプログラミング学習サイトとあまり差がなくなってきていると言えるでしょう。通学の必要がない利便性とともに、かなり高度なスキルの習得も目指せるカリキュラムが整っています。
通信講座で独学するメリット
プロによる指導が受けられる
通信講座ではプロによる指導でプログラミングの勉強ができます。分からない点をすぐ質問できて、アドバイスをしてもらうことが可能です。
通学の手間がない
通信講座には通学の手間がないため、近所にスクールがない方や忙しい方でも学習しやすい勉強方法と言えます。
好きな時間、場所で勉強できる
通信講座はパソコンがあれば、好きな時間や場所で自分のペースに合わせて勉強することができます。そのため、仕事や家事・育児などで忙しい方は特に利便性が感じられることでしょう。
イベントやセミナーが開催されている場合も
通信講座によっては、オフラインで開催されているイベントやセミナーが用意されている場合もあります。
通信講座で独学するデメリット
費用が高い
プログラミングの通信講座はこれまでにご紹介した入門書、学習サイト、学習アプリなどと比較して、最も費用が高い傾向があります。体験レッスンなどが用意されていない場合は、実際にお金を払って受講するまで自分に合っているかどうかがわからないという点もデメリットになります。
モチベーションが続かないケースも
講師と実際に会えるわけではなく一緒に学習する仲間の姿も見えないため、モチベーションが続かないケースもあると考えられます。
おすすめの通信講座
CodeCamp/コードキャンプ株式会社
現役エンジニアなど200人以上の講師が在籍。毎日朝7時から夜24時まで学ぶことができます。また自分が学習しているパソコン画面を共有して勉強が進められるので、講師側からもすぐ、学習の問題点や利用者が聴きたい疑問点などを理解することができます。常時ではありませんが電話相談にも対応しています。
TechAcademy/キラメックス株式会社
第13回日本e-Learning大賞プログラミング教育特別部門賞も受賞したプログラミング通信講座です。週に2回、ビデオチャットによる現役プロのマンツーマンサポートほか、毎日のチャットサポート、無制限の課題レビューを受けることができます。学習プログラミング講座以外にも、デザインやマネジメントのコースがあります。
デジハリ・オンラインスクール/デジタルハリウッド株式会社
日本で初めての産学協同デジタル専門スクールであるデジタルハリウッドのオンライン版です。Webプログラミング(JavaScript講座、Webアプリ講座、Dreamweaver/HTML5/CSS3講座)のみならず、Webデザイン、グラフィックデザイン、CG、動画制作などの講座も用意されています。
独学での習得は無理?

独学でプログラミングを習得することは不可能ではありません。しかしながら、ブログや質問サイトなどには「プログラミングの勉強に挫折した」といった多くの初心者の悩みが掲載されています。実は、プログラミング初心者の多くがとても非効率的な独学をしています。最終的にプログラミングの基礎が習得できても、変な癖がついて実践に生かせないといった恐れもあります。
独学で挫折してしまう理由
学習効率が悪い
プログラミングの習得はトライアンドエラーの繰り返しです。初心者の独学では、ちょっとしたつまずきでトライアンドエラーが膨大になり、習得までかなりの時間を費やす場合があります。その意味では、独学は効率が悪い学習方法とも言えます。
自分に合った学習方法/教材を見つけることができない
今回紹介したように、プログラミングの学習方法には多くのサービスや教材が存在します。初心者の方は知識がないため、そもそも自分に最適なものを選ぶことが難しいと言えるでしょう。
勉強の目的がはっきりしていない
転職、起業、キャリアアップ、あるいは趣味など…。プログラミング学習の目的がはっきりしていない場合、それは「ゴールのないマラソン」を走り続けているようなものです。それでは途中で疲れてしまいますし、モチベーションも続きません。
効率的に独学するには
事前に学習の目的・目標を決める
これからプログラミング学習を始める初心者はもちろん、すでに学習を始めている方も「どのような目的・目標でプログラミングを学ぶのか」を明確にしてください。例えば就職や転職が目的の場合、目的に関するサポートが充実したサービスを選ぶべきです。
複数の教材を使い分ける
教材をひとつに絞る必要はありません。学習サイトで動画を見たり通信講座で学んだりしつつ、分からないところは書籍で確認。スキマ時間にはアプリを活用…など、それぞれのメリットごとに複数の教材を使い分けると良いでしょう。
できるだけメンターを持つ
独学に少しでも壁や限界を感じた場合、早めにメンター(指導者・助言者)を持った方が良いでしょう。これが結果としてお金と時間の節約につながります。そもそも、最初から最後まで「独学」に固執する必要はありません。
初心者は独学よりスクールへ通った方が効果的

独学をしていて、「モチベーションが続かない」「勉強内容でわからないことが多い」「勉強が効率的でない気がする」と感じている方は、無理に続けることでさらにモチベーションが低下し、学習効率が下がる可能性があります。特に初心者がこのような悪循環に陥ると、プログラミングそのものが嫌いになってしまう恐れも。出だしでつまずかないためにも、初心者こそ独学ではなく「スクール」に通って効果的・効率的に勉強したほうが良いでしょう。
スクールのメリット
効率的で確実な学習が期待できる
スクールに通えば、実際に面と向かって話せる「メンター」ができます。疑問点を素早く解決できるので効果的で確実な学習が期待できます。
環境から刺激を受けることができる
プログラミングスクールには同じ目標を持った仲間たちがいます。その仲間たちから刺激を受けることができるので、モチベーションも維持しやすいです。
転職相談もできる
プログラミングスクールでは「就職・転職」など、利用者の最終目標が明確に設定されているところも少なくありません。特に人材会社などが運営する「転職系のプログラミングスクール」では、転職相談やサポートも充実しています。
無料のプログラミングスクールも存在する
プログラミングスクールと言えば最もお金がかかる学習方法というイメージかもしれません。しかし「転職系のプログラミングスクール」の一部には、なんと「無料」で学ぶことができるものがあるのです。無料ですが転職という目的が明確なので、効率的で質の高い学習カリキュラムが用意されています
スクールのデメリット
通学が必要
スクールを利用するためには通学が必要です。ネット学習や通信講座に比べて利便性はありませんが、「雑念のない環境で、限られた時間に集中して学ぶことができる」というメリットも。基礎を身につける期間については、通学することに長所があるとも言えるでしょう。
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まとめ
IT人材の社会的な需要も高まっている今、プログラミングの勉強はとても良い自己投資と言えるでしょう。独学も不可能ではありませんが、挫折しやすい初心者こそスクールの利用が最適です。無料で受講できる「みんスク」のように、転職サポートが充実しているスクールならば学びをしっかりと成果につなげることができます。転職、就職、起業、そしてキャリアアップ…。プログラミングの知識・技術の習得で、ぜひあなたの価値を高め可能性を広げてくださいね!